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「わずか10分、されど10分」

ウィーン日本人国際学校では、火曜日と木曜日に820分から10分間の掃除の時間があります。先日、ある児童から「なんで掃除の時間があるの?」と尋ねられました。そのとき、時間をとってきちんと説明することができなかったので、みんなにお話します。

学校での掃除は、外国ではどうなっているか調べてみると、次の2つに大きく分かれます。

①掃除を専門家に任せている国 58.1%

②児童・生徒が掃除を行う国 34.3%

(学校清掃-その人間形成的役割:沖原豊編著)

日本は、②の「児童・生徒達が掃除を行う国」に入ります。この②は,日本をはじめ韓国、中国、タイ、インドなどの仏教的伝統を持つ国が入るようです。

日本は古くからの仏教国ですから、仏教の教えからくる掃除をすることによって自分を磨く・心を磨くという意味で、掃除をするということを教育として考えていました。

寺子屋、藩校から始まる日本の学校では、掃除を教育の一環として取り入れてきたようです。校長先生がいた前の学校でも、一生懸命、掃除に取り組んでいる学校でした。考えてみると、掃除の時間は10分間、毎日掃除をするから週合計50分。これが年間(35週)で1750分となります。ウィーン日本人国際学校では、掃除の時間は10分間、毎週20分。これが年間となると700分となります。掃除の時間はわずか10分間です。あっという間に終わります。しかし、暑い時、寒い時、掃除をやりたくない時があります。「わずか10分、されど10分」です。自分の心を磨く、自分の心を強くするために、掃除時間に取組んでほしいと思います。

夏休みに入るまでに、皆さんに掃除の時間の意味について、お話ができてよかったです。何事も人からやらされるより、自分から進んでした方がとっても気持ちがいいものです。掃除の時間の意味をよく考えて、自ら進んで掃除ができる人になりましょう。

もうすぐ、夏休みに入ります。学校で学んだ掃除をお家でもやってみてはどうでしょうか。自分が使ったところをきれいにする。身の回りをきれいにする。身の回りを整理整頓することで、心がスッキリし、なんだか気持ちが落ち着くものです。

夏休みが終わった時、保護者の方々から、「家で掃除を手伝ってくれて、助かります。」「自分のものを片づけることができるようになりました。」という声が聞こえてくるのを校長先生は楽しみにしています。 (波多江 修)