· 

子どもを伸ばすための一工夫 ~ちょい足し~

本校の自慢・小中学生が一緒に遊ぶ姿
本校の自慢・小中学生が一緒に遊ぶ姿

 子育てで見逃してはならないのは、子どもが示す好奇心です。小さな子にも好きな分野や得意な分野があります。子どもは千差万別の能力を持っており、一人ひとりの特徴を見いだし、それを引き出すための窓口となるのが好奇心なのです。

 子育ての一丁目一番地は何か。子育てで一番大切なのは、子どもが大人になった時に、子どもが自立して自分の力で生きていけるように育てることです。どんな仕事で子どもが自立するかを考えたとき、大人になって、自分のペースで着実に仕事をしている人は、自分の好きなことや得意な分野に関連する職業に就いている場合が多いと思います。自分の子にもそう願うのなら、子どもが好きなこと、得意なことをできるだけ伸ばすことが大切だと思います。

 子どもの将来を見据え、親にできることは何か。大切なことは子どもが示す好奇心を受け入れ、いかに伸ばしていくかです。私は、これまでの教職経験と保護者の方々のいろいろな子育てから学んだことで、誰でもできる“ちょい足し”がありますのでご紹介します。

 例えば、料理が好きな子がお母さんの隣でじっと見ていたとき、“ちょい足し”として、子どもに、好きな料理とか、作ってみたい料理を尋ねてみる。また、ふるさと物産市などに連れ行ってみる。そこには、野菜、果物、肉、魚とあらゆる食材が揃っている。地産地消の観点から料理をすることで、人と環境にやさしい心を育てることにもつながっていく。このように子どもの好奇心の行き先を、親の “ちょい足し”によって広げていくのです。文部科学省は「思考力・判断力・表現力」の育成を重視しています。この“ちょい足し”は、これらの力を向上させることにもつながっていきます。

 また、子育てにおいて私が重視していることの一つに、子どもに“しゃべらせること”があります。小さな子は理路整然と話せません。でも、親が“ちょい足し”することで、会話が論理的につながります。子どもが「今日は楽しかった」と口にしたら、「何が楽しかったの?」「いつやったの?」「どこでやったの?」「誰とやったの?」「どんなふうにやったの?」と、5W1Hで一つずつ相槌を打ちながらゆっくりと投げかけるのです。このやり取りの連続により、子どもは自然と、考える力、内容を選択する力、論理的な表現力を身につけていきます。

子どもに“しゃべらせること”とともに、私がお勧めするのが“ほめること”です。大切なのはそのほめ方です。全体を見て「うまいね」と言うのではなく、具体的な部分をほめる。字が上手になったことほめてあげたいとき、字のとめ、はね、はらい、字の大きさが揃っている等、細部をほめることが、子どもの自信につながります。

 また、ほめるときの比較対象の捉え方も大切です。わが子の過去と現在を時間軸で比較して、よくなった点や成長した部分をほめるのです。親は、わが子を時間軸で比較できる完璧な特権を持っています。生まれたときから子どものことをよく知っているということです。上手くなったら、時間軸で比較してほめてみましょう。

(次月号に続く)