· 

子どもを伸ばすための一工夫 ~ちょい足しとわけそえ~

(先月号からの続き)

子どもは、成功体験を通じて自己肯定感が育まれていきます。特に、子どもが成功体験に直面した際は、いかに貴重な瞬間であるかを伝えることが大切です。頑張ってやり遂げたときに、しっかりほめて、頑張りに意義付けをしてあげるのです。人間が新しいことを身につけようとするとき、最初のうちは努力してもうまくいきません。自転車に乗ること、英語のヒアリング、ピアノの演奏。でもある時期を境に、すべてがうまく動きだす。だから、最初の難しい時期をいかに耐えられるかが成功に向けた一つのポイントです。そして、うまくいった瞬間を親が感じ取り、具体的にほめることが、子どもの将来に大きな影響を与えます。

ささいな成功も無視してはいけません。成功体験を通じて子どもの自信と自己肯定感が育まれるのです。私たち大人だって同じことです。

「自分はこれが得意だ」と言えるものが一つあれば十分です。将来的にはそれで生計を立てられます。本人が努力して得意になったことであれば、より自信と自己肯定感を得ることができますし、自信こそが生きる力になります。

私たちウィーン日本人国際学校では、自分の考えを理由づけて論理的に話すことができる子どもの育成を目指しています。学校では自分の考えに理由を添えて話すことができるように指導しています。これが、“わけそえ”です。理由(わけ)の違いがあってこそ、その違いを通して、友達との対話に幅と深みが生じ、対話的で深い学びへと繋がっていくと考え、継続的に指導しています。

つまり保護者、教師の視点からは、「ちょい足し」。子どもの視点からは、「わけそえ」です。

最後になりますが、子どもを伸ばすための工夫についていろいろと述べてきました。少しでも保護者の皆様の参考になれば幸いです。来年度も本校の教育活動にご理解とご協力の程、よろしくお願いします。